YAPC 2013年を終えて

まずは、スタッフ関係者の皆様本当にお疲れ様でした。

今回レポーターと言うかたちで参加させていただきました。毎年、気がつくと上がってくるgihyoのレポート記事は小人さんが動いているわけではなくてメンバーに登壇者が多く非常に忙しい中で発表の内容をきちんとまとめて報告されている。英語が得意なだけのひとに専門分野の英文の翻訳を頼むとこちらが想像する以上に大変らしい。専門分野に対する知識がそれなりにないと言語が理解できてるだけでは翻訳するのすら大変だという事例なんですがレポートされる記事は当然のように発表者それぞれの専門分野であり時には英文での発表も混じっている。これをあの短時間でメモをとり誤解なきように理解しちゃんとした文章で伝えることは大変なことだと思う。枠に対して少ない人数で、中には一人で相当な数かつLTのような事前準備がしにくいものを率先して担当されている方もいらしてその仕事ぶりに頭が下がるとともに、こんなところからもちゃんと支えている人がいるんだなということが自分の目で確認できたことは今回大きかったです。

一方、発表の方なんですがFreekOutやNHNあたりを中心に見ていた感じ全般としてクオリティやチーム、そして後発の人たちへの配慮などを含めたうえで如何に共有するか、基盤を提供するかと言うところに重点を置かれていたかんがありました。Daisuke Makiさんの「Fighting Legacy Perl 」では誰も手をつけたくない。時にはコミットログに呪詛をしこみたくなる大規模なレガシーコードを整備してこれから発展するための基盤を整えたり、Kazuhiro Osawaさんの「Inside amon2-livedoor-setup.pl with web application development 2013 」ではおそらく同じ流れだとは思うのですが整えられた基盤の上でレガシーコードを生成しないシステムを整えたり、Tatsuro Hisamoriさんの「フルテストも50msで終わらせたい 〜 FreakOutの取り組み 〜 」ではテストが重くなることによりテストがされない状況を如何に回避するかという問題に取り組むことにより組織全体がダメな方向に走っていくことを食い止めることをしているように感じました。同じながれとしては、karupaneruraさんの「ぼくがかんがえたさいきょうのMVC 」も同様の系統にはいると思っていて。MVCその物がテスタブルなコードを作るという目的を含んでいると思っていてOOPと合わせて如何に疎結合で重複のない(コピペ駆動のない)世界を作れるかというものだと思っています。ところがMVCをきちんとやれているコードを作れるチームと言うのは必ずしも技術レベルも均一するわけではないので非常に難しい。そういうのを踏まえた上でどうやって技術的負債を生まない未来へいけるかという話だったと思います。(働くならこういう思想を持っていて実行できる方々と働けると割と幸せになれますよ)

終わりに、perlをやっていて一番感じるのはopen & shareがしっかりされているということです。CPANというシステムが美味く機能しているということもあるのですが、特に日本語でこれだけちゃんと情報発信してくれるのは(LLだと割と多いかもしれないですけど)貴重なんじゃないのかなと思っています。今回あんまり発表は聞けなかったのですがtokuhiromさんとか常に最新の情報や自分の得た知見などを報告しつづけていて非常に助かっています。もちろん彼だけではないですが、ああいう草の根活動されているかたたちがいることがコミュニティを支えているものだとおもうのでこの場を借りてお礼申し上げておきます。